働き方

経験や人脈を自社に還元、「副業」容認の企業が広がる

 新型コロナウイルスの感染拡大で柔軟な働き方に関心が高まる中、従業員の副業を認める企業が増えている。社外で得た経験や人脈を生かして、自社の成長や新たなサービスにつなげてもらう狙いだ。都市部の人の地方での副業が広がれば「地方成長のきっかけになる」(経団連の大橋徹二副会長)との期待もある。

 昨年まで副業に慎重だった経団連は「社員の労働意欲を高め労働生産性の向上につながる」と推進に転じた。

 政府がガイドラインを改定し、課題だった労働時間の把握や管理が容易になったことが背景にある。会員企業への調査によると、副業・兼業を認めている企業は昨年22%にとどまったが、足元では「企業の関心は高まっている」(財界関係者)という。

 IHIは約8000人の正社員を対象に今年1月から副業を解禁し、他社での勤務も認めている。1週間の所定労働時間のうち20時間以上をIHIで勤務するなどの条件はあるが「極力、制約がないようにした」(広報)。IHIでの労働時間の減少に応じ給料は下げる。

 4月から約1万5000人の職員を対象に副業を解禁する第一生命保険は、他社での勤務は時間管理が困難と判断し、起業するか、フリーランスなどで業務を受託する形でのみ認める。資産形成や投資に関する講師などを想定している。

 カシオ計算機は昨年3月に約3000人の全社員を対象に個人事業主としての副業を解禁。うち50歳以上については、個人事業主としてだけでなく週2日までなら他社での勤務を容認している。現在は10人強が個人事業主の立場で副業をしている。

 一方、副業人材を積極的に受け入れているのがヤフーだ。4500人以上の応募者から選ばれた自動車メーカーや製薬会社の関係者、医師や芸人ら104人がヤフー幹部にオンラインで企画を提案するなどした。同社の担当者は「これまでにないアイデアが集まり参考になる」と意義を強調した。

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