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イオンとファミマ最終赤字 流通大手6社、前期決算で明暗 

 流通大手6社の2021年2月期連結決算が15日、出そろった。新型コロナウイルス感染拡大を受けた昨年春の臨時休業や時短営業が響き、百貨店事業が主力のJ.フロントリテイリングと高島屋、総合小売りのイオンとファミリーマートは最終赤字に転落。一方、コンビニエンスストアが主力のセブン&アイ・ホールディングス(HD)とローソンは減益だったが黒字を確保した。22年2月期の業績見通しを提示した5社はコロナ禍からの回復を織り込み増収増益を予想している。

 「百貨店はコロナ禍影響が最も強く表れた。かつてない厳しい経営環境だった」。大丸松坂屋百貨店を運営するJ.フロントの好本達也社長は決算説明会で、19年ぶりに最終赤字に転落した1年をこう振り返った。高島屋の最終赤字は17年ぶりで、両社とも昨年春の政府による緊急事態宣言の影響やインバウンド(訪日客)需要の消失で売上高を大きく落とした。

 イオンの最終赤字は12年ぶり。売上高は前期比微減だが、ショッピングモール休業の賃料減免や在庫評価損などコロナ関連の特別損失を計上したためだ。ファミリーマートはコロナ影響による将来の収益悪化分を減損損失に積み増し、最終損益が赤字となった。

 セブン&アイHDとファミマを除く4社は決算発表に併せて、アフターコロナを見据えた将来像を提示する中期経営計画を公表した。高島屋とJ.フロントは3カ年、イオンとローソンは5カ年の計画。

 高島屋の村田善郎社長は「業績が(コロナ前の)19年度レベルに戻るのは人の流れまで含め23年度までかかる」と予測。主軸の百貨店は衣料品部門の再構築や初年度にはコロナ禍前に対し200億円のコスト構造改革も行う。ネット通販の強化も掲げて24年2月期の連結営業利益300億円を目指す。J.フロントも、百貨店事業の立て直しと、免税売上高などコロナ前に戻らない分野を補完する新たな収益源づくりを進める方針だ。

 イオンは中計終了時の25年度の連結営業利益目標をコロナ前の19年度比1.76倍の3800億円とした。総合スーパーの営業利益率の改善や独自商品の開発などに取り組む。また、ネットスーパーをはじめとするデジタル関連の売上高を1兆円に設定し「国内小売りとしてトップを目指す」(吉田昭夫社長)という。

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■流通大手6社の2021年2月期連結決算   売上高 営業損益 最終損益 イオン 8兆6039( 微減 ) 1505(●(=証券用 ▲)30.1) ●(=証券用 ▲)710(  -  ) セブン&アイHD 5兆7667(●(=証券用 ▲)13.2) 3663(●(=証券用 ▲)13.7) 1792(●(=証券用 ▲)17.8) ローソン 6660( ●(=証券用 ▲)8.8) 408(●(=証券用 ▲)35.1) 86(●(=証券用 ▲)56.8) ファミリーマート 4733( ●(=証券用 ▲)8.5) 712( 10.4) ●(=証券用 ▲)164(  -  ) J.フロント

  リテイリング 7662(●(=証券用 ▲)32.4) 23(●(=証券用 ▲)94.8) ●(=証券用 ▲)261(  -  ) 高島屋 6808(●(=証券用 ▲)25.9) ●(=証券用 ▲)134(  -  ) ●(=証券用 ▲)339(  -  ) ※単位は億円、カッコ内は前期比増減率%、●(=証券用 ▲)はマイナスまたは赤字、-は比較できず。J.フロント、ファミリーマートは国際会計基準

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