CAのここだけの話

CA内定通知から3週間で中東移住 必死に学んだ訓練生に教官が最後にかけた言葉 (2/2ページ)

森ほなみ
森ほなみ

 最初の頃の私は、同期の誰よりもテストで時間がかかるうえ満点をとることもできませんでした。しかし、一番最後のテストでは100点満点。さらにそのテストでは同期の誰よりも早く終えられたことで、インストラクターから「あなたをここ(トレーニングカレッジ)から送り出せることを嬉しく思う」というお言葉をいただくことができました。

 私は機体の訓練で苦労しましたが、同期のウクライナ人はサービスで苦労していました。どこでつまずきそうになるかは人それぞれですが、「先輩方はこの訓練を乗り越えて一人前のCAとして飛んでいるんだ。自分もやればできる」と思いながら乗り切りました。

 ちなみに、テストの点数が80%以下の場合は2回目の追試があり、さらにその追試にも不合格となるとリバッチと呼び訓練をやり直すことになります。これまで共に訓練を受けてきた同期たちと離れ、一週間後に入社した後輩たちのバッチ(一団)に入って訓練をやり直すそうです。また、そのリバッチ(訓練をやり直す)を3回繰り返すと強制帰国させられると聞いています。

なんと、訓練終了3日後には空へ

 すべての訓練を終了した後、私は3日後に飛び始めたと記憶しています。

 1便目と2便目は「スーピー(supernumeraryの略)」と呼ばれる参観フライトです。制服を着て乗るものの乗務はせず、先輩方の動きを見たり、離陸と着陸時にはコックピット内でパイロットがどんな風に仕事をしているのか、コックピットからの風景を見たりします。私の勤務する航空会社ではそのスーピーの機会を二便もらえるのです。

 それ以降は、しばらくは半人前ですが、乗務員として空を飛びます。私の経験談でよろしければ、またの機会にその後の話ができたらと思います。

 最後までお読みくださりありがとうございました。皆様と空の上でお会いできることを、または同じ会社で客室乗務員として一緒に飛べることを楽しみにしています。

兵庫県出身。高校卒業後にイギリス留学を経て某中東系エアラインに入社。内定から3週間で拠点を日本からドバイに移す。現役CAとして、乗務歴3年。最近はカレーが好き。Instagram:y.h_116

【CAのここだけの話】はAirSol(エアソル)に登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。隔週月曜日掲載。アーカイブはこちら

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