社会・その他

ネットのチケット不正転売、防止へ巨人などが協定締結

 コンサートやスポーツ観戦などのチケットの不正転売を防止するため、警視庁は8日、音楽団体やプロ野球球団などと「チケットの適正な流通に関する協定書」を締結した。近年はインターネット上での不正転売が相次ぎ、消費生活センターなどに寄せられるトラブル相談件数は、昨年度は新型コロナウイルスの影響で激減したが、令和元年度までは急上昇していた。警視庁は「各団体と連携し、違法な転売の注意喚起を行っていきたい」としている。

 警視庁と協定書を締結したのは、日本音楽事業者協会▽日本音楽制作者連盟▽コンサートプロモーターズ協会▽日本野球機構▽読売巨人軍▽ヤクルト球団-の6者。

 チケットを通常価格より高額で売りつけるなどの不正転売は古くから「ダフ屋」行為と呼ばれ、警察はこれまで、公共の場での転売行為を禁じる迷惑防止条例を適用して取り締まりを行ってきた。

 近年はイベント会場近くなど公共の場での転売行為は少なくなり、摘発件数は減少。一方で、全国の消費生活センターに寄せられるインターネット上のチケット転売に関する相談件数は、年々増加している。

 国民生活センターによると、「公式サイトと間違え、転売サイトで高額で買ってしまった」「異なるイベントのチケットが届いた」などさまざまな相談が寄せられ、件数は平成27年度には612件だったが、令和元年度には4692件と7倍以上となった。

 昨年度は新型コロナによる影響でイベントの中止が相次ぎ、相談件数自体は激減したものの、ネットでの不正転売について「増加傾向は続くとみられる」(警視庁幹部)という。

 こうした状況に対応するため今回、音楽関連の3団体と、日本野球機構に加えプロ野球巨人とヤクルトの運営会社が連携。協定書には、チケットの表面に転売を禁止する旨を明記し、転売した場合は違反となる「特定興行入場券」を共同で普及させることや、積極的な情報交換により、摘発数の増加を目指すことが盛り込まれた。

 日本野球機構の斉藤惇会長は「不正転売は公平な観戦機会を奪う行為。各団体と連携し、啓発を強化していきたい」と話した。

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