働き方

日本の祝日は世界平均より6日も多いのに「休みが少ない」と感じる根本原因 (1/2ページ)

 日本の祝日は年間16日で、世界平均の10日前後に比べて約6日も多い。それなのになぜ私たちは「休みが多い」と感じないのか。精神科医で早稲田大学の西多昌規准教授は「日本人は土日や祝日など、決まっている日にしか休んでいないことが多い。すると、自己肯定感が下がってしまい、心の疲れが取れにくい。休みは主体的にとらないといけない」という--。

 ※本稿は、西多昌規『リモート疲れとストレスを癒す「休む技術」』(大和書房)の一部を再編集したものです。

 ■「身体」よりも「心=脳」の疲労に要注意

 わたしがいちばん疲れを感じるのは、火曜日です。朝から夜まで、授業や面談、会議が詰まっているからです。2020年はすべて自宅からオンラインで行っていたのですが、例年にもまして疲れました。

 不思議なのは、身体をほとんど動かしていないのに、夜はヘトヘトに疲れていることです。

 自分のiPhoneのヘルスアプリを見てみると、ある日の歩数はたった30歩と、自分でも呆れる数値でした。

 「こんなに動いていないのに、どうして疲れるんだ!」と思うのも、当然です。

 疲れた身体を休める、あるいは病気やケガの治療と回復を目的とした「身体のお休み」だけでは不充分なことが、これだけでもわかります。そこで出てくるのは、やはり精神的ストレスによる疲れです。

 リアルな世界でも、仕事や家庭のこと、人間関係などさまざまな精神的ストレスは、「感情疲労」とも呼ばれ、心の調子を崩してしまうくらいの大きな関心事です。コロナ禍で増えているデジタル・オンラインワークでは、それに加えてさまざまな認知負荷によって、脳がかなり疲れることがわかってきています。

 日々の精神的ストレスからくる疲れを軽減し回復する「心のお休み」が、現代人にはますます必要になってきています。オンライン社会では、「心のお休み」は、「脳のお休み」とほとんど同じ意味でもあります。

 精神的な疲れは、人によってストレス耐性も異なるので、ケガと違ってわかりにくいものです。元気そうに笑顔を見せていた人が、あるときから朝起きられなくなった、急に悲しくなって涙が止まらなくなった、など、自分だけにしかわからない、あるいは自分でも自身の調子がわからなくなっていることが、ありうるわけです。

 では、「心の休み方」って具体的にどうすればいいのでしょうか。

 ■大事なのは自分でコントロールできること

 「心=脳」の休み方は、「自分のためのお休み」であることが大事です。心身に問題はなくても日々の仕事から離れ、自分のための時間を作ることが目的の休みを取りましょう。

 ・日頃できないことをする

 ・平日には?けないところに行く

 ・なにも予定を入れない

 身体を休めるために何かをする、心を休めるために何かをする、といった義務感で動くのではなく、あくせくせずに自分の好きなように過ごすための時間が、「自分のためのお休み」です。過ごし方は、自由です。

 仕事や予定がないと、落ち着かないという人もいるでしょう。そういう人は、自分の好きな予定を入れてもいいわけです。「自分のためのお休み」において大切なのは、「すべて自分でコントロールできる」ことです。誰かに合わせるような気遣いは、この休み方にはNGになります。

 しかし、1日まるまる「自分のためのお休み」を取ることは難しいという人が多いでしょう。ならばせめて数時間でも、他人から干渉されず文句も言われず、自分の自由に過ごせる時間をもちましょう。これが実は「心=脳のためのお休み」にもなるわけです。

 リモートワーク、オンラインの時代だからこそ、「自分のためのお休み」は、むしろ取りやすくなっている可能性もあります。自分の日常生活とスケジュールを、見つめ直してみましょう。週に2、3時間からでも構いません。まずは、午後の予定を入れないことから始めてもよいのです。

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