社会・その他

日大背任事件で理事再逮捕 田中理事長は関与全面否定

 日本大学の付属病院の建て替え工事をめぐる背任事件では、大学トップの田中英寿理事長(74)の関与の有無が注目されている。東京地検特捜部の調べに対し、籔本雅巳容疑者(61)が田中氏に現金を提供したと供述する一方、田中氏は授受や事件への関与を全面否定。特捜部は籔本容疑者の供述を裏付ける捜査を進めているが、現金の受領だけでは背任罪に問うことはできない。

 関係者によると、籔本容疑者は付属病院の建て替え工事をめぐって昨年8月、自身が保有するコンサルタント会社に2億2千万円が送金された後、田中氏に現金3千万円を2回提供したと供述。このほか、都内の高級焼き肉店で会食した際にも5千万円を渡したなどと供述しているとされる。ただ、いずれも、資金提供の趣旨は「背任事件とは無関係」と話しているという。

 一方、田中氏は参考人として特捜部の聴取を複数回受け、「金は受け取っていない」と主張。背任事件についても一切の関与を否定している。

 流出した資金を受け取っていたとしても直ちに背任罪に問うことはできない。背任罪では会社などに損害を与えた行為に関わったかどうかの立証が必要で、その後の資金の流れは、「(犯意を補強するための)事後的現象」(検察幹部)との位置付けに過ぎないためだ。

 田中氏に関する捜査では、背任のスキームを指示したり了承したりしていたかなどが焦点。別の検察幹部は「現金を流出させるまでの全体像を把握し、計画を立てた当初から関与していたと立証する必要がある」と指摘している。

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