24時間365日、休みなく営業を続けるコンビニ。店員は時間帯で変わりますが、その中にはいつ行っても「感じのいい店」があります。一体なにが違うのでしょうか。17万人の「クルー(店員)」が活躍するローソンで、長く研修担当を務める清水とみかさんは「店長の挨拶をみれば、そのお店の接客レベルがわかる」といいます--。
※本稿は、清水とみか『ローソン1万3000店の結論! 元気スタッフの育て方』(プレジデント社)の一部を加筆・再編集したものです。
約17万人のスタッフを成長させるということ
北海道から沖縄まで全国47都道府県にあるローソン。そこでは約17万人のクルーたちが活躍しています。ローソンではアルバイトさんのことをクルーと呼びます。
17万人と言われると、すごい規模だと思いますよね。当然ながら、人財育成は常に大きな課題です。各店舗のクルーを育てるのはオーナーや店長の仕事であり、オーナーや店長に寄り添うのはSV(スーパーバイザー)の仕事というのが基本ですが、現実はそう甘くありません。
何しろ全国で毎月平均9000人ものクルーが、辞めたり新しく採用されたりと流動しているので、新人クルーに業務を教えるだけでも大変だからです。オーナーや店長はただでさえ普段から忙しく、人手不足の昨今は自ら現場に立ってクルーの仕事を補う日もあるので、お店を回すだけで精いっぱいになってしまうことも珍しくありません。
そんな慌ただしい毎日の中で、全国各地の店舗がどのようにクルーたちへローソンの理念を伝えていけばよいのか? コンビニの人財育成という高いハードルを越えることは、ローソンにとって長年の重要なテーマです。