育休復帰、パパを巻き込め 働くママ支援、手探りの企業 (1/2ページ)

育児休業からの復帰に備えるセミナーに参加する岩佐敬子さん(左端)ら母親=2月21日、東京都内
育児休業からの復帰に備えるセミナーに参加する岩佐敬子さん(左端)ら母親=2月21日、東京都内【拡大】

 パパを育児に巻き込もう-。育児休業を取った女性の多くが職場復帰する4月。復帰を支えるため夫の育児参加を促すセミナーや企業の取り組みが注目されている。「保育所からの呼び出し先は夫」「週に1回は残業をせず家族と食事」。男性の参加促進に特化した企業の取り組みはまだ少なく手探りが続く。

 「自分を犠牲にせず、夫にも働き方を変えてもらいましょう」。東京都内で2月下旬に開かれたセミナー。「育休後コンサルタント」の山口理栄さんは復職を控えた約30人の女性に呼び掛けた。

 セミナーは企業研修などを実施する会社「wiwiw」(東京)が開催。2016年に女性活躍推進法が全面施行され、企業は女性の管理職登用などへの取り組みが義務付けられた。だが、現状では家事や育児の負担が女性に偏っていることが壁になっており、セミナーでは男性の参加促進をテーマにすることが目立ってきた。

 山口さんの提案は具体的だ。例えば女性の復職と同時に夫が育休を取る。育児の多くを夫に委ねることで「仕事でスタートダッシュができる」。

 育休を取れなくても保育所関係で夫ができることも少なくない。子供は頻繁に熱を出し自宅に連れ帰るよう求められることがあり、連絡先を夫にすることもその一つ。実際に迎えに行くのが妻だとしても、負担感を実感できる。夫が週に1回「残業ゼロの日」を作り家族で食事をすることも有効だと勧める。

 セミナーには都内に住む会社員、岩佐敬子さん(40)も0歳の長女と参加。岩佐さんは「今は何となく雰囲気で夫と分担している。復帰後の1日の流れをイメージし、保育所の送迎などを具体的に話し合いたい」。

男性の参加、思うように進まず