広がる「ワーケーション」 旅先や避暑地で仕事 (1/2ページ)

旅先のシンガポールのカフェで、仕事をする日本航空の東原祥匡さん=5月(同社提供)
旅先のシンガポールのカフェで、仕事をする日本航空の東原祥匡さん=5月(同社提供)【拡大】

 旅先で仕事をする「ワーケーション」の取り組みが広がっている。仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を合わせた造語で、旅行中にテレビ会議に参加したり、避暑地で仕事をしたりするなど形はさまざま。急な仕事が入っても旅行を取りやめずに済んだり、家族と過ごす時間が増えたりするメリットがあり、誘致に力を入れる自治体も出ている。

急な仕事にも対応

 家族や友人と旅行を計画していたが、直前になって休暇中に大事な会議が入ってしまった-。こんな事態に対応できるよう、日本航空は昨年、ワーケーション制度を設けた。

 旅先や帰省先などでパソコンやスマートフォンを使って働くことを認めており、テレビ会議システムを使えば遠方にいても会議に参加できる。長期休暇を取りやすくなり、仕事への活力アップが期待できるという。

 同社の東原祥匡さん(35)は今年、シンガポールに旅行中、この制度を使った。担当するイベントが旅行直後に実施されることになったため、カフェで半日、資料作りの業務をした。「急な仕事が入っても大丈夫だと思えるようになり、長めの休暇を計画しやすくなった」と話す。

 避暑地で1カ月働く人もいる。IT関連企業に勤める伊野亘輝さん(44)は毎年8月、家族とともに東京を離れ、地方で働く。子供と一緒の時間を増やすのが狙いだ。

 今年は山梨県北杜市で過ごした。借りた家や図書館が職場で、通勤時間がほぼゼロ。朝8時ごろから働き、午前中に社内のオンライン会議で情報を共有する。夕方早めに仕事を終え、その後は子供と虫捕りや花火をした。会社がこうした働き方を認め、同僚も地方で過ごす。

 避暑地での仕事は4年目。1カ月間借りられる物件を探し、通信環境を整える。伊野さんは「涼しくて快適。子供も自然の中で遊べて喜んでいた」と話すが、一人で働くと「エラーを見落とすことがあり、気を抜けない」という。

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