多田欣也のガーデニングレッスン

(42)かわいい花で香りいっぱい

 前回のミントでも触れましたが、においというのは微妙なもので、目に見えないだけに何となく不安定で確定しにくいと私は思っています。臭いなのか香りなのか、文字でも感じ方が違いますね? 私はおやじ臭の世代なのですが、せっかくなら「おやじ香」と表現していただければ印象がだいぶ違うと思います。

 そんなことは冗談として、ミントに負けないくらいたくさんの爽やかな香りを持つハーブがあります。それがセンテッドゼラニウム(ニオイテンジクアオイ)のグループです。代表してローズゼラニウムとも呼ばれます。

 ヨーロッパなどの街角を飾る花としておなじみのゼラニウムですが、花は小さくかわいらしく、葉に良い芳香を持っています。寒さには弱いのですが育てやすいフウロウソウ科の小低木に分類される多年草です。さまざまな香りは食品加工やアロマテラピー、ポプリなどに利用されるため、ヨーロッパでは数多く栽培されています。ローズのほか、ペパーミント、レモン、パイン、ジンジャー、チョコレート、シナモンオレンジ、ココナツなどなど、それぞれ花色も違うのでコレクションすると楽しいハーブガーデンになります。

 ミントとは違って他の植物を邪魔するほどはびこりませんから、安心してテラコッタの鉢で乾き気味に明るい場所で育てます。

 関東より北では冬は室内で、もし地植えしていれば冬前に掘り上げましょう。挿し木で増やすのは容易です。秋になったら挿し木を取り、1日ほどしおれさせてから挿し木しましょう。(ガーデンデザイナー)

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