ヘルスケア

過労自殺、うつ直後が半数 発症6日以内47%

 平成24~29年度に過労自殺で労災認定された497人のうち、半数近くが鬱病など自殺原因となる精神疾患の発症から6日以内に死亡していたことが25日、厚生労働省の調査で分かった。医療機関を受診することなく自殺に至った人も多く、過労自殺の防止に向け異変を早期発見する重要性や、対処の難しさが浮かんだ。

 厚労省は、24~29年度に精神疾患を発症し労災認定された自殺者全497人を調査。発症から死亡までの日数は「6日以下」が235人(約47%)で最も多く、「7~29日」93人(19%)、「30~89日」75人(15%)などが続いた。

 医療機関を未受診だった人は318人と、全体の約64%に上った。受診歴がない自殺者の労災認定では、複数の精神科医が勤務に関する記録や関係者の証言に基づき、発症時期や因果関係を協議、判断している。

 調査結果は近く閣議決定される令和3年版「過労死等防止対策白書」に盛り込まれる見通し。

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