フィリピンは、西ネグロス州で行われているサトウキビ栽培パイロット事業で、1ヘクタール当たりの収穫量が40トンから60トンに高まるという飛躍的な進展がみられた。この事業は、世界自然保護基金(WWF)フィリピン支部とバンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランド(BPI)財団による基金1000万ペソ(約2100万円)によって行われている。現地経済紙ビジネス・ワールドが報じた。
2年目を迎えた同事業は、台風常襲地帯の同州で小規模サトウキビ栽培に従事する農民が気候に左右されることなく収入を高めることを目的とする。
BPI財団のマリクリス・サンディエゴ理事長は「このパイロット事業は、より高い生産性と効率を追求する。新しいテクノロジーを導入したことで成果を上げた。この技術とノウハウをネグロス島全土に広げていきたい」と語っている。
ネグロス島はフィリピンのサトウキビ生産の60%を占める。フィリピン統計機構によると、フィリピンの2017年のサトウキビ収穫量は前年比26.2%減の644万トンだった。(シンガポール支局)