マネジメント新時代

2019年は新モビリティー創造の年 (1/2ページ)

 □日本電動化研究所代表取締役・和田憲一郎

 振り返ると、2018年はモビリティー関連に限っても多くのものが流行した。自動運転車は世界各地で実証試験が実施され、中国・北京の副都心「雄安新区」では自動運転車だけを走行させると公表するなど話題となった。また18年後半からは、「モビリティーのサービス化(MaaS)」がブームとなり、モビリティーをつないで予約と決済をシームレスに行うMaaSビジネスに対し、多くの企業が乗り遅れまいと名乗りを上げ始めている。

 それはそれでよいのであるが、では自動運転車やMaaS化でモビリティーの課題は全て解決できるかと問えば、必ずしもそうでないように思える。19年を迎えるに当たり、将来のモビリティー像のあり方について考えてみたい。

都市化がキーワード

 現代の大きな課題の一つは、人口が都市に集中し始めていることであろう。「国連世界都市化予測(18年版)」によれば、1950年には世界人口の30%が都市に住んでいたが、2018年には55%へと急増している。さらに50年には68%の人が都市に住むと予測されている。

 しかし、このような現象にはどう考えても困ったことが生じる。人々が都市に集まるのはよいが、家にじっとしているわけはなく、あちこち移動するであろう。大量移動時代の幕開けである。東京、名古屋、大阪などの大都市は自動車、バスだけでなく、鉄道、地下鉄も充実しているが、都市化によりさらに人口が増加すると、果たしてこのままで十分であろうか。

 モビリティーには、一度に運べる人数に限度がある。自転車であれば1~2人、自動車は1~8人、バスは50人程度である。鉄道の場合は、JR東日本によれば、山手線の車両は11両編成で、内回り・外回りともそれぞれ23本運行しており、輸送量は1時間当たり各6万人とのこと。つまり1本当たり約2600人運んでいることになる。

 自動運転車が普及しても、運べる人数は極めて少なく、例えば東京に500万台の自動運転車が普及したと考えると、道路は自動運転車でつながってしまい、スムーズな運行は難しいように思える。このような背景から、筆者は、自動運転車や自動運転バス以外に、鉄道との中間を埋めるモビリティーが必要となってくるのではと考えていた。

 筆者が勝手に考える新たなモビリティーの要件は(1)ある規模の人員を同時に運べること(300~500人程度/回)(2)ゼロエミッションであること(3)走行時はうるさくないこと(4)高齢者、身体障害者にもやさしい設計であること(5)その地域の都市計画と連動していること-だ。

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