海外情勢

フィリピン、宇宙開発に注力 自前の超小型衛星、専門官庁も設置 (1/2ページ)

 フィリピン政府が宇宙開発に力を入れている。日本の協力で自前の超小型衛星を放出、運用するほか、「宇宙庁」の設置も進める。地上のインフラが脆弱(ぜいじゃく)で「宇宙の夢を追う前に、目の前の道路を何とかすべきだ」との声もあるが、政府は災害対策や安全保障で有用として、あくまで前向きだ。

 宇宙庁は既存各官庁の宇宙関連業務を集約し、科学技術省か大統領府の下部組織になることが想定されている。下院が昨年12月に設置法案を可決し、現在は上院が審議中。創設後10年で240億ペソ(約514億3900万円)を充て、研究開発や人材育成を加速させる。

 デラペニャ科学技術相は1月下旬の記者会見で「(宇宙からの衛星画像は)安全保障や危機管理の役に立ち、気候変動の研究も前進させられる」と意義を強調。将来は宇宙ロケットを飛ばしたいとの野心もにじませた。

 フィリピンはこれまで宇宙関連の研究を着々と進めてきた。科学技術省の技師、ブライアン・パレル氏によると、2016年には同国初の超小型衛星「DIWATA-1」を国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」から放出。北海道大と東北大が開発に協力した。

 同衛星は4種類の観測カメラを搭載。フィリピン上空を1日に3回ほど通過し、パレル氏は「台風や地滑りなど自然災害が多発するこの国で、地上の様子を俯瞰(ふかん)できる意味は大きい」と話す。

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