国土交通省は、大型バスターミナルを各地の拠点都市に整備するため、民間参入を促す制度を創設する方針だ。ターミナルビルの運営企業がテナント料を得られるようにするのが柱で、道路法改正案を今国会に提出。JR新宿駅に直結する「バスタ新宿」のような交通結節点を増やし、住民や観光客の利便向上につなげる。新潟市や神戸市、広島県呉市などでターミナル新設が検討されており、新幹線開業を見据えた札幌市や長崎市でも計画がある。2020年度にも新制度を活用できるようにし、整備を後押しする。
現行法でターミナルは道路の一部と扱われるため、飲食店や土産物店といったテナントの賃料は、原則として道路を管理する国や自治体に支払っている。
新制度では、国や自治体がターミナルを整備し、企業が運営する「コンセッション方式」を想定。法改正でターミナルをバスやタクシーの停留施設と位置付け、運営企業がテナントと契約できる仕組みにする。
運営企業はバス会社から入る使用料に加え、テナント料も受け取れる。収支が安定すれば使用料を下げ、バスの乗り入れを増やすといった柔軟な経営が可能になる。
国交省は「ターミナル整備の構想がない地域でも、新制度を検討の呼び水にしてほしい」としている。
【用語解説】バスタ新宿
国土交通省とJR東日本が連携して整備し、2016年4月に開業した国内最大級のバスターミナル。1階部分が線路、2階が駅改札、3、4階にバス乗降場や待合室があり、観光案内所も併設。1日の利用者は平均約3万人、バス発着は約1500回(19年4月末現在)。周辺19カ所に点在していた高速バスの停留所を集約したことで、道路の混雑緩和効果も出ている。