リクルートキャリアは13日、2021年に卒業予定の大学生の就職内定率が、今年5月1日時点で45.7%だったと発表した。前年同時期比で5.7ポイント低下し、新型コロナウイルス感染拡大で面接実施が足踏みしていることが要因。就職活動が現行日程になった17年卒以降、前年同期を下回ったのは初めて。
これまで人手不足や、今夏に開催予定だった東京五輪・パラリンピックを視野に採用が進み、4月時点の内定率は31.3%と過去最高だった。担当者は「全国での緊急事態宣言を受け、対面面接の機会が減った。企業の業績悪化や採用縮小による影響が出てくるかは注視が必要だ」と分析している。
4月に「面接など対面での選考を受けた」学生は35.2%で、前年の70.1%から半減。一方「ウェブ上での面接を受けた」のは56.9%で前年から49.3ポイント上昇した。
リクルートキャリアは「企業からは『オンライン面接だけで内定を出すことが難しい』という声が上がっている」と指摘。「面接が延期されているのか採用が取りやめになるのか、学生は不安を抱えている。企業は迅速な情報提供をしてほしい」と強調した。
調査は5月1~7日にインターネットで実施。1080人が回答した。