バイデン米大統領、債務上限めぐり共和党を「無謀で危険」と批判

    【ワシントン=塩原永久】バイデン米大統領は4日の演説で、連邦政府の債務上限問題へ対処する法案成立に野党・共和党が協力しないのは「非常に無謀で危険だ」と批判した。今週中に債務上限の引き上げ法案を成立させるよう議会に要請。債務不履行(デフォルト)に陥って米国経済に打撃を及ぼすような事態を回避するよう求めた。

    バイデン大統領=9月(ロイター)
    バイデン大統領=9月(ロイター)

    バイデン氏は、「デフォルトが米国経済を崖から突き落とす自傷行為」であるにも関わらず、共和党が法案成立に協力する姿勢をみせないと指摘。上限引き上げが必要になったのは、トランプ前政権が実施した大型減税や歳出増加も一因だとして共和党を非難した。

    連邦政府の借り入れ限度を定めた債務上限をめぐりイエレン財務長官は、議会が上限引き上げなどの対応に失敗すれば今月18日にも政府資金が枯渇し、米国が「史上初のデフォルトとなる」と警告していた。

    債務上限問題に対処する法案は、民主党が多数派を握る下院を通過したが、与野党の議席数が拮抗(きっこう)する上院で可決のめどが立っていない。バイデン政権が取り組む巨額歳出法案に反発する共和党指導部は、上限引き上げに賛同しない姿勢を貫いている。

    トランプ共和党政権下では民主党が債務上限引き上げに協力した経緯があり、バイデン氏と民主党は、今回も超党派で法案を成立させるべきだと共和党側に強く迫っている。


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