▼対処法1:数字を使う
自分の評価をするときも、人の評価をするときも、感覚だけに頼るのは危険です。なるべく数字を使うように心がけるようにしましょう。先ほどの展示会のケースであれば、配ったパンフレットの数、名刺交換の数、アポイントの数など、定量的に捉えられる部分を確認しておきましょう。
「スムーズさ」「顧客満足」など定性的な項目であっても、「スムーズさ7点」「顧客満足度5点」など数値化して考えることもできます。主観は歪みがちなどいうことを忘れずに、なるべく客観的に確認することを習慣化するのがよいでしょう。
▼対処法2:人は失敗すると自己防衛に走る傾向があると覚えておく
失敗をしたときには、まず自己防衛的なバイアスがかかることを忘れてはいけません。反射的に感じた理由だけではなく、「自分に直せる部分があるとすれば」と考えるようにしましょう。このように考えて行動を改善すれば、同じ失敗を避けることができます。「また、人のせいにしている」と思われることも減るでしょう。
対処法 手柄を横取りされて悔しいときには
▼対処法1:「生き物」としてとらえる
「あぁ、なんて人間らしいんだろう!」
悪気なく手柄を横取りする人がいたら、心の中でそう呟いてみてください。私たち人間には、無意識のうちに自分の都合のいいように考えてしまう「バイアス(ゆがみ)」が存在します。そもそも、そういう生き物だと知っておくだけでも、相手に対する怒りや、正当に評価されない悔しさも少し和らぐのではないでしょうか。
安心してください。「手柄は自分のもの、失敗は人のせい」そんな発言をしている人を周りの人はどのように評価するでしょうか。本人は気づかないうちに、周りからの目は冷ややかになっていくはずです。
▼対処法2:自分の健康のためにも寛容になる
怒りや葛藤に対する悩みは時代や洋の東西を問わず, 私たち人間の健康的な生活を脅かす要因の一つです。許すことは心身の健康にも影響します(*1)。自分の心と身体のためにも、寛容に見逃してあげてください。そんな姿勢を見せておけば、健康だけでなく、周りからの評価も手に入ることでしょう。
参考文献
・*1 Toussaint, L., & Webb, J. R. (2005). Theoretical and empirical connections between forgiveness, mental health, and well-being. Handbook of forgiveness, 349-362.
・吉田俊和・元吉忠寛(編)『体験で学ぶ社会心理学』, 2010年, ナカニシヤ出版