「部下のモチベが低い…」そんな上司ができる“やる気”向上のアプローチ

《今回の社長を目指す法則・方程式:ジョン・マイヤー&ナタリー・アレン「組織コミットメントの3分類」、ジョン・カッツェンバック「燃える集団に到達する5つの道」》

新年度も間近になり、上司の皆さんは次年度のチームの目標達成のためにメンバーたちのやる気や達成意欲をどう高めていこうかと、あれやこれやお考えではないでしょうか。

※画像はイメージです(Getty Images)
※画像はイメージです(Getty Images)

やる気には「モチベーション」と「コミットメント」の2つがあります。モチベーションとは「やりたい!」、コミットメントとは「やります!」という気持ちのことです。もちろんメンバーたちのモチベーションは高いことが望ましいですが、こと、目標達成に関して言えば、上司としては部下たちのコミットメントの方も高めたいと思ってしまうものですよね。

そこで今回は、部下たちを「やります!」という気持ちにさせるために、私たち上司ができるアプローチをお伝えしたいと思います。部下の“やる気”問題に直面している上司のみなさんも、ぜひ参考にしていただければと思います。

3つのアプローチで部下の主体性を刺激

まず大前提としてお伝えしたいのは、部下たちの「やりたい!」という気持ちと「やります!」という気持ちは別物だということです。読者の方の中には、今までこの2つを一緒と捉えていた方もいるかもしれませんが、「やります」と言っていても「やりたい」とは思っていなかったり(目標設定会議や営業会議での場面が脳裏によぎったかたも多いのでは?)、「やりたい」と思っていても何を「やります」なのかが曖昧なままだということも少なくありませんね。

「やります!」という言葉からも分かる通り、コミットメントとは「主体的関わり」を意味します。では、そもそも人の「主体的な関わり」は、どのような気持ちから生まれるのでしょうか?

これに関して、なるほどと思う心理学理論があります。組織心理学者のジョン・マイヤーとナタリー・アレンによる、組織コミットメントの3分類です。彼らによれば、コミットメントには次の3種類があるといいます。

「情緒的コミットメント」:組織に対する愛着や一体感があるのでコミットする=「情」

「継続的コミットメント」:組織を辞めてしまうと損するのでコミットする=「利」

「規範的コミットメント」:組織にはそもそもコミットすべきなのでコミットする=「義」

いかがでしょう? これは、結婚でたとえてみると面白いです。それぞれ、「好きだから一緒にいる(情)」「便利だし、今さら他の人を探すのも面倒(利)」「添い遂げるのが夫婦というものだ(義)」。皆さんはどうですか?(笑)

仕事で言えば、会社がそこそこ好き(情)で、仕事には責任を持つべきだと思っている(義)が、実際のところ「いま転職しても得策ではない」という計算もある(利)などというのが、多くの人たちが持つ感情ではないかと思います。

上司としては、組織へ関わる動機を持つメンバーたちに対して、誰がどのタイプかを見分けることも大事な仕事です。できれば、「我々はこれを成し遂げるのだ」という錦の御旗(義)を立て、部下たちの「この上司のために、このチームで達成したい」という気持ち(情)に訴え、達成した暁には〇〇が手に入るぞ(利)などと働きかけてチームを動かせる。そんな「コミットメント・プロデューサー」でありたいですね!

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