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新科目「探究」スタート 17年経ってようやく中学受験に追いつく?高校の授業

4月から「世界史B」が「世界史探究」に置き換わる

各紙、各局の報道(とくに報道バラエティ番組)を概観すると、「ウクライナ」「コロナ」の二色でほぼ覆われている感がある一方で、去る3月29日、2023年度から高校2、3年生が学ぶ教科書の検定結果が公表された。

この度の検定は、来年4月から主に高校2年生が使う選択科目の教科書が対象となっており、今月導入される新学習指導要領に伴い、「世界史B」や「日本史B」「地理B」が「世界史探究」「日本史探究」「地理探究」に、現代文や古典が「論理国語」や「古典探究」などに再編される。

メディア各社(NHK、産経新聞、朝日新聞…)のニュースサイトを確認する限り、記事の流れの都合上なのか、新設される選択科目として文系科目しか挙がっていないが、実際には「理数」という科目が新設され、その中に「理数探究基礎」「理数探究」の2つが新設される。

(SankeiBiz)
(SankeiBiz)

新聞社系のニュースサイトでは、「世界史探究」「日本史探究」「地理探究」の教科書の記述内容について、「(従軍)慰安婦」「固有の領土」「強制連行」といった政治的な側面に紙面(画面)の多くを割いている点が目立つが、本来的には「探究」全般をもっと掘り下げるべきだろう。

「シン・ゴジラ」や「クリミア併合」が探究テーマに

今回の学習指導要領の改訂により、従来の「総合的な学習」が「総合的な探究」に進化するわけであるが、その狙いとしては、おおよそ「生徒が主体的に課題を設定し、情報の収集や整理、分析を進める能力を育成することを目的とする」と捉えることができる。

科目の主旨に照らせば、言わずもがな、「正解のない問い」「何が正しいのか分かっていない課題」などが設定されることになるが、当然、時事的なトピックも多く扱われることになる。

この点については、教科書会社各社も相当に工夫を凝らしている。例えば「世界史探究」では―

・核エネルギーについて考えるテーマにおいて映画「シン・ゴジラ」が取り上げられ、初代ゴジラがビキニ水爆実験の影響で登場したのに対し、「福島第一原発事故後の『シン・ゴジラ』では、放射性廃棄物に適応して核エネルギー変換器官を体内に持つに至ったゴジラが登場した」と紹介されている。


・新型コロナウイルスを例に、「これまでの低所得国で多く見られた感染症と違い、先進国でも急速に感染が広がったことに加え、ワクチン開発を巡る競争や、公平な分配のための枠組みづくりの模索が続いている」ことに言及されている。


・2014年、ロシアが一方的にウクライナ南部のクリミア半島を併合したことを受け、ロシアによるクリミア半島併合を含めた20世紀後半以降の主な地域紛争を地図上で示し、「紛争解決や共生の歴史について探究し、これからの社会のあるべき姿について考えてみよう」と平和的な解決についての議論を促している。

―といった時事問題が、探究テーマの例として挙げられている。

高校での「理数探究」導入と小・中・高受験(受検)との関係は?

翻って、高校課程での「総合的な探究」の導入と小・中・高校受験(受検)との関係はどのように捉えておくべきだろうか?

先に挙げた「放射性廃棄物」「新型コロナ」「クリミア(及びウクライナ)」といった時事問題に関しては、記述問題(作文)のテーマになることはあっても、正解を1つに絞れないため、一般的な入試問題としての仕立ては難しい。よって以下では、理数系の課題を扱う「理数」の「探究基礎」「探究」と小・中受験(受検)問題との関係を考えてみたい。


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