通信エンジニアの年収や仕事内容 求められるスキル4選

通信エンジニアとは?

みなさんは「通信エンジニア」という仕事についてご存知ですか? 通信エンジニアは、私たちの生活や仕事に欠かせない「インターネット」に関係する重要な職種です。

今回は、通信エンジニアについて仕事内容や必要なスキル・資格、気になる年収や将来性について紹介します。この記事を読むことで、通信エンジニアについてより理解が深まりまるでしょう。

「通信エンジニア」の定義は

※画像はイメージです(Getty Images)
※画像はイメージです(Getty Images)

通信エンジニアの前に、まずは「ITエンジニア」の仕事についておさらいしましょう。

様々な情報技術を用いてアプリやソフトウェア、システムなどITにまつわるあらゆる仕組みを設計・開発する職種全般を「ITエンジニア」といいます。ITエンジニアの仕事は、パソコン本体やOS、アプリケーションなど、担う領域によって内容が大きく異なるのが特徴です。

そのITエンジニアのひとつに分類できる「通信エンジニア」は、主に「通信に関する分野」を担います。従って「通信に不可欠な無線ネットワークを設計・開発し、通信インフラを支える」が、通信エンジニアの仕事です。

通信プログラマーとの相違点

同じく通信分野を担う職種に「通信プログラマー」がありますが、通信エンジニアとは担当する仕事の範囲が異なります。通信エンジニアの仕事は、無線ネットワークの設計や開発に必要な工程全般を指します。

例えば、通信エンジニアはシステムの設計や開発だけでなく、顧客がどのようなシステムを求めているか把握するヒアリングや交渉も仕事の一部です。対して通信プログラマーは、エンジニアが設定・作成したシステムの仕様書に従い、プログラミング言語等の知識や技術を用いて実際にシステムを作ります。

また、システムの動作テストや問題点の修正も通信プログラマーの業務範囲となります。従って、通信エンジニアの仕事は「顧客の窓口となりシステムの仕様書を作ること」であり、通信プログラマーの仕事は「仕様書に従いシステムを作ること」と捉えるとよいでしょう。

仕事内容について

次に、通信エンジニアの仕事内容を詳しく解説します。

通信エンジニアの仕事は、主に顧客の会社において、社内で使うコンピューターや電子機器といった製品同士を繋ぎ、適切に作動するネットワーク環境を作成・運用していくことです。セキュリティや権限の付与など、どのようなネットワークを構築するかは、顧客へのヒアリングや交渉によって変わります。

より細かい仕事内容は、以下の3段階に分かれます。

【設計】

顧客との打ち合わせから要件をまとめ、システムを設計する段階です。ネットワークの構成、使用する機器の種類や数、回線、システム開発にかかる予算や期間もここで決定します。

【構築】

設計時に決めた予定に基づいて、実際にシステムの作成や通信機器の設置・設定を行います。

【運用・保守】

完成したネットワークシステムを運用し、トラブルや不具合をチェックすることもエンジニアの重要な仕事です。不具合が起きた場合のトラブル対応も、この段階となります。

通信エンジニアの年収や将来性は?

通信エンジニアに興味を持っている人は、年収や将来性についても気になるのではないでしょうか。どれほどやりがいのある仕事でも、心もとない給与や先が見通せない仕事では、挑戦しづらいと感じてしまうものです。

通信エンジニアの年収は、平均で約400万円とされています。20代では300万円後半の場合が多く、年齢が上がるにつれて給与も上昇する傾向にあるようです。

また、年齢だけでなく身に付ける技術や知識、社内でのキャリアアップによっては、平均以上の年収を得られる可能性もあります。昨今のIT技術の革新や普及、特にクラウド技術の発展により、それらの新しい技術に対応できる通信エンジニアの需要は高いと言えます。

最近では企業に求められる情報のセキュリティレベルがどんどん高まっていることもあり、セキュリティ対応に強いエンジニアも同じくニーズが高まっています。しっかりとスキルを身に付けていれば、通信エンジニアとしての仕事の将来性はあると考えられるでしょう。

通信エンジニアに求められるスキル4選

通信エンジニアは、仕事を円滑に進めるにあたって様々なスキルが求められます。

ここからは、通信エンジニアに求められるスキルの中でも、特に重要性が高いものを4つ紹介します。自身の現在のスキルと照らし合わせてみましょう。

▼高い学習意欲

必要なスキルの1つめは「高い学習意欲」です。IT分野では、次々に新しい技術が登場しています。その技術を常に学び習得することが、仕事をこなすためには不可欠です。

例えば、顧客へのヒアリングの中で、最近登場したばかりの技術を用いてほしいと求められる可能性もあります。そのようなときに備え、いつでも対応できるよう知識やスキルを磨いておくことは大切です。従って、常にIT分野の動向に注視し、必要に応じて新しい技術や知識を学ぶ高い意欲が必要です。

▼交渉力

2つめは「交渉力」です。システムの開発には、顧客や社内での交渉は欠かせません。システムの設計や開発において、時に顧客との打ち合わせが必要になる場面や、予算や期間について社内での交渉が必要になる場面があります。

その際、十分な交渉力を備えていれば、顧客や他部署と良い関係を保ったまま、互いに満足いくようプロジェクトの調整を行えます。業務遂行のためには、顧客、自社双方の利益を重視し交渉することが重要と言えます。

▼コミュニケーションスキル

交渉力と合わせて、通信エンジニアには「コミュニケーションスキル」も必須であると考えられます。円滑なスケジュール進行においてはもちろん、突発的なトラブルや不具合の対処時でも、きちんと連絡・相談・報告ができる環境は欠かせません。そのためには、常に顧客やチームメンバーと良好な関係を保っておく必要があります。普段からいかに周囲とコミュニケーションを図り関係を築けるかが、システム開発そのものを左右すると言っても過言ではないでしょう。

▼通信系に関する深い知識

通信エンジニアにとって最も重要と言えるスキルは「通信系に関する深い知識」です。十分な専門知識を活用することで、顧客の要望に沿うシステム開発に繋がります。「実際に技術的な部分を担うのは通信プログラマーなのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、システムのおおもととなる仕様書を作るのは通信エンジニアの仕事であり、顧客のニーズを満たすシステムの設計には専門知識が欠かせません。通信系に関する深い知識の有無が、通信エンジニアとしての資質にも関わると言えます。

求められる資格

※画像はイメージです(Getty Images)

通信エンジニアになるためには、実は取得必須の資格はありません。しかし、取得しておいた方が有利に仕事を進めやすくなる資格はいくつか存在します。

以下の資格は、取得しておくと通信エンジニアの仕事に役立てることが可能です。

  • ITパスポート試験
  • 基本情報技術者試験
  • ネットワークスペシャリスト試験
  • CCNA、CCNP(シスコ技術者認定)

これらの資格は、いずれも深いIT分野の知識がないと取得が難しいため、仕事に役立てるだけでなく、通信エンジニアとして技術や知識を持っている客観的な証明にもなり得ます。

まとめ

通信エンジニアについて解説しました。ネットワークは、ITを活用する上で欠かせない要素であり、そのネットワークを構築する通信エンジニアもまた、ITインフラにおいて欠かせない存在です。担当する業務の範囲が広く、時に顧客との交渉やチーム内でのコミュニケーションが欠かせないこの仕事は、専門的な知識が必要なことも相まって難しい仕事と言えます。

難しい分、システム開発をやり遂げた際の達成感が大きなやりがいとなる仕事でもあります。通信エンジニアに興味を持った方は、今回の記事も参考にぜひチャレンジを検討してみてくださいね。

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