厚生年金を上手に活用して「リスク」「老後」に強い家庭に
実際には、夫婦で同額の年収を得るご家庭は少ないと思いますので、今回の結果は、シミュレーションのひとつの結果と捉えるのが適切です。
とはいえ、夫婦で働ければ、どちらかが闘病するなど、万が一のことが起こった場合の「リスクにも強い」といえるのではないでしょうか。まだまだ「配偶者控除を受けられる範囲で働きたい」という方は多いですが、夫婦とも厚生年金に加入できれば、老後の年金の合計額を増やせるなどのメリットにも目を向けたいところです。
税金と社会保険料のほかに差し引かれるお金にも注目を
いずれにしても会社員の方は、会社で源泉徴収や年末調整をしてくれることもあり、「たくさん引かれているな」と感じても、どのくらい引かれているのかを、個人で計算する機会はほとんどないでしょう。ですが、今回ご紹介したように、税金と社会保険料だけではなく、児童手当や高等学校修学支援金、老後の公的年金のように、他の制度にも年収が影響する現実は理解しておきましょう。
【新時代のマネー戦略】は、FPなどのお金プロが、変化の激しい時代の家計防衛術や資産形成を提案する連載コラムです。毎月第2・第4金曜日に掲載します。アーカイブはこちら