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    『トヨタが中国に接収される日』 驚愕のチャイナリスクを見よ

    『トヨタが中国に接収される日』平井宏治著(ワック・990円)

    『トヨタが中国に接収される日』
    『トヨタが中国に接収される日』

    本書には、中国と商売している経営者、ビジネスマンにとって、自社の命運を左右しかねないチャイナリスクが詳述されています。

    ロシアによるウクライナ侵攻が問題となっていますが、中国の習近平主席が台湾統一を公言しているのですから、次は台湾有事の可能性が大でしょう。

    アメリカは中国の軍産複合体企業や「ウイグル人権法」に抵触する中国企業を市場から排除し、中国への圧力を強めています。それら中国企業を利している日本企業も制裁対象になります。「安全保障はアメリカ、経済は中国」などという財界人がいますが、その認識は甘すぎます。

    中国も「国防動員法」を施行し、有事には外国企業の資産を凍結・接収し、日本人駐在員は帰国できなくなるでしょう。これは日本一の企業、トヨタも例外ではありません。さらに、「国家情報法」で中国企業と中国人に情報活動への協力を義務づけました。日本企業で働く中国人も従わざるを得ません。

    中国進出がこれほどハイリスクになっていることを日本の経営者は認識しているのでしょうか。

    しかも、中国で得た利益は、先進国とは違い制約なく国外に移せず、中国で再投資する日本企業が多いのです。

    このほか、中国人が先端技術を盗み軍事転用した事例など、驚愕(きょうがく)の事実が語られます。

    経済安全保障に詳しく、多くのM&Aを手がけてきた著者ならではの一冊です。

    (ワック株式会社常務執行役員出版担当 佐藤幸一)


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