東電管内、30日の需給見通し悪化 発電所のトラブル相次いだ影響

    東京電力管内にも電力を供給している福島県いわき市の勿来(なこそ)火力発電所9号機がトラブルで停止したことを受け、経済産業省などは30日午前に会見を開き、電力需要に対する供給余力を示す供給予備率が、前日の29日午後に公表していた推計値よりも悪化したと発表した。経産省の担当者は「影響は限定的だ」として、今年3月以来となる「電力需給逼迫(ひっぱく)警報」の発令は見送った。

    福島県いわき市の勿来火力発電所
    福島県いわき市の勿来火力発電所

    また、30日に再稼働を予定していた千葉県市原市の姉崎火力発電所5号機も、稼働が遅れるトラブルがあったことを明らかにした。

    経産省は、厳しい暑さの影響などで、「電力需給逼迫注意報」を継続するとした。最も需給が厳しくなるとしていた午後4時半~5時の予備率3・2%が、発電所でトラブルが相次いだ影響で、30日午前10時10分時点で3・0%に悪化した。

    勿来火力発電所9号機は、同日午前3時、設備内の大型ファンが故障し、停止したが、復旧を急いでおり、同日夕方前には発電を再開できる見通し。ただ、姉崎火力発電所5号機の影響も一部生じる見通しで、予定と比べて半分ほどの供給になるとみられる。

    経産省は、27日から続く「電力逼迫注意報」の発令の効果について、「節電の効果が非常に大きく出ている」と説明した。30日も特に需給が厳しくなる午後3~6時に、熱中症対策で冷房を適切にしたうえで、不要な照明を消すなどできる限りの節電を呼び掛けている。


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