二輪車メーカーが電動や三輪、自動運転も 多彩な魅力でアピール
東京モーターショー2015
スズキが東京モーターショーに出展した自転車スタイルの原付きバイク「フィールフリーゴー!」=東京都江東区の東京ビッグサイト
30日に一般公開が始まった東京モーターショーで、二輪車メーカーが電動バイクや三輪、自動運転など新機軸を打ち出している。日本メーカーは世界市場の約4割のシェアを占めるが、国内市場は少子化や購入層の高齢化で縮小している。多彩な魅力で若者らにアピールして購入層を広げたい考えだ。
ヤマハ発動機は三輪バイクの大型コンセプト車を世界初出展した。平成26年から販売している三輪スクーター「トリシティ」は排気量125ccだが、コンセプト車は3気筒850ccのエンジンを搭載。前輪が2つある走行の安定性で、「スポーツバイクの新分野をつくる」(柳弘之社長)。
ホンダは原付きバイク「スーパーカブ」の電動モデルを参考出展した。通勤・通学向けに家庭用電源で充電できる気軽さや、環境負荷の低減を提案。小型スポーツ車「グロム」(125cc)を基にしたコンセプト車は国内市場の5割を占める原付き一種(50cc以下)で、「市場の活性化につなげたい」(八郷隆弘社長)という。
スズキも自転車を模した50ccのコンセプト車を世界初公開した。手元のグリップで変速できるなど操作も自転車に近く、「バイクに見向きもしない若者の興味を引きたい」(広報部)。
ヤマハはバイクを自動操作するロボットも技術展示。設定したアクセルや停止の操作を行う仕組みで、安全技術の開発などにつなげる考えだ。
日本自動車工業会によると、26年度の国内の二輪車市場は43万5千台と10年前から4割縮小し、新車購入者の平均年齢は51歳と高齢化が進んでいる。(会田聡)
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