驚異的な受注台数の新型プリウス なぜ最上級グレードが最も売れているのか?

提供:clicccar

 昨年12月9日に発売された新型プリウス。

 発売約1カ月(販売店の営業日ベース)で約10万台を受注したという好調ぶりで、月販目標台数は1万2000台ですから約8.3倍という驚異的な受注台数になっています。

 主な好評点は、

 ハイブリッドシステムの小型・軽量・高効率化や空力性能の向上などにより、40.8km/L(Eグレード)の低燃費を実現

 低重心パッケージによるエモーショナルなスタイル

 歩行者を検知する機能を備えた衝突回避支援型プリクラッシュセーフティをはじめ、4つの先進安全機能をセットにした衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」など、先進の安全装備を充実

 プリウス初の4輪駆動「E-Four(電気式4輪駆動方式)」の設定

 となっています。

 同時に気になるのが納期ですが、トヨタのホームページによると、1月8時点で「Aプレミアム」と「Aプレミアムツーリング」が約6~7カ月、「A」、「Aツーリング」が約4~5カ月。

 先代では「G」、「S」、「L」という主なグレード構成のうち、中間の「S」が売れ筋でしたので、新型では最も高い「A」グレードの中でも「Aプレミアム」と「Aプレミアムツーリング」という高級仕様が最も長い納期待ちということになっています。

 販売比率を同社広報部に伺うと、「A」グレードが51%、「S」グレードが48%、「E」はわずか1%。

 「A」系グレードは、最も安い「素」の「A」でも277万7563円からという車両価格で、コミコミだと320万~350万円クラスの見積もりになるのではないでしょうか。

 私が取材した範囲ですが、昨年末の発売当初の販売現場では「A」が最も売れていたようで、プリウスに限らず、新車は最初高いグレードから売れていく傾向からも「A」が過半数という人気ぶりになっているのも(長い納期にも関わらず)頷けます。

 「A」系グレードが人気になっている理由を考えてみると、まずは「Toyota Safety Sense P」が標準装備で、「S」と「E」は8万6400円というオプションであること。

 さらに、「A」系には「ブラインドスポットモニター(BSM)」、「インテリジェントクリアランスソナー(巻き込み警報機能付)」、「シンプルインテリジェントパーキングアシスト」の安全、ドライバーサポート機能が標準で、「S」と「E」には未設定となっているのも大きいはず。

 さらに、ステアリングスイッチの車間距離切り替え・レーンディパーチャーアラートも「A」系に標準で、「E」と「S」は「Toyota Safety Sense P」とのセットオプションとなっています。

 ほかにも快適装備などの差もありますが、先進安全装備の有無が「A」系と、それ以外の大きな差になっていて、冒頭で紹介した新型プリウスの好評点からも分かるように、安全・安心を重視するなら「A」系にしようという心理と、おそらく販売店側のプッシュもあるのではないでしょうか。

 (文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)