「ビッグ3」日本離れの動きも… フォード撤退決定、新興国に注力
フォードの本社ビル=米ミシガン州ディアボーン(撮影・大竹信生)
米自動車大手3社「ビッグ3」の一角のフォード・モーターが日本からの撤退を決めた。ゼネラル・モーターズ(GM)やクライスラー(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)も販売は伸び悩んでおり、“日本離れ”の動きも見える。
国内輸入車市場ではメルセデス・ベンツとフォルクスワーゲン、BMWのドイツ勢がそれぞれ10%以上のシェアを持ち、トップ3を独占。米国車は好調なクライスラーの「ジープ」でさえ2%程度だ。
GMはいすゞ自動車と提携、ホンダとも燃料電池車の共同開発を行っているため、「日本を重視している」(関係者)とされるが、撤退の噂はくすぶる。
ビッグ3は2009年から東京モーターショーへの出展を取り止め、昨年ようやくクライスラーのジープが復帰した。各社とも中国で開かれるショーには積極出展するなど新興国での販売に力を入れている。
自動車業界では、環境規制への対応や自動運転などの開発で多額の投資が必要になっており、展開地域についても「選択と集中」が進む可能性が高い。
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