ホンダ独自のタカタ支援なし 「1社の話ではない」と慎重姿勢
ホンダの八郷隆弘社長は24日、東京都内で開いた記者会見で経営方針を説明し、2030年をめどにプラグインハイブリッド車(PHV)など環境対応車の販売を全体の3分の2まで引き上げる方針を明らかにした。タカタ製エアバッグのリコール(回収・無償修理)問題に関しては、「独自で(経営支援などを)やるとは考えていない」と述べた。
この日の会見で、八郷社長はPHVなどの開発に必要な「電動化技術をさらに強化する」と強調。特にPHVを「電動化の中心」と位置づけ、18年までに北米で投入し、その後に日本や中国で販売する方針も説明した。
燃料電池車についても、米ゼネラル・モーターズ(GM)との提携を強化していく考えを表明。「スケールメリットを生かしたコストダウンと普及加速の大きな役割を果たす」と述べ、共同開発した燃料電池車を20年ごろに発売する方針もあらためて示した。
15年の販売に占める環境対応車の比率は5%程度にとどまっている。
タカタのリコール問題をめぐっては、ホンダなどメーカー10社の調査組織が23日に欠陥原因を特定する結果を発表しており、今後はタカタの負担割合を決める協議が本格化する見込み。
5000万台規模のリコール費用は数千億円に上り、タカタは債務超過に陥る公算が大きい。八郷社長は「(エアバッグの)交換比率の向上と真の原因究明が最優先だ」と改めて強調した。
ただ、タカタはエアバッグの世界シェアで2割を誇り、シートベルトなどでも高い技術を持つ。経営不安が供給に影響すれば自動車各社の生産の足かせになる恐れもあり、他メーカーからは「タカタの主要顧客であるホンダが支援を決断すれば協力する」(幹部)との声もある。
ホンダは15年4~12月期連結決算で、リコール費用の増加が利益を圧迫して営業減益に陥った。
八郷社長は「(供給先は)ホンダ1社の話ではない」と支援に慎重な姿勢を示すが、難しい判断を迫られそうだ。
このほか、自動車全体の輸出を拡大し、日本での生産台数を20年ごろまでに20万台程度増やして、90万台半ばまで引き上げる目標も明らかにしている。
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