日産リーフ、遠隔操作の恐れ 専用アプリをハッキング可能
日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」の専用アプリが簡単にハッキングされて遠隔操作される恐れがあることが25日、分かった。他人が外部からエアコンを操作したり、走行距離を閲覧したりする可能性がある。日産は同日、専用アプリのサーバーを一時停止して原因調査と対策を進めている。
英BBCなどによると、専用アプリは欧米で使われる17桁の車両識別番号(VIN)の入力で起動。スマートフォンなどを使ってVINが符合するリーフを遠隔操作する仕組みだ。
VINは製造国やメーカーなどを示す番号が一致するため、車両によって異なる最後の5桁が分かれば個別のリーフを判別できる。BBCは問題を発見したオーストラリア在住のセキュリティー研究家が、英国にある知人のリーフのエアコンを遠隔操作する動画も紹介した。
日産は「運行や安全性に影響はない」とコメント。日本はVINを採用していないため、専用アプリにはIDやパスワードを設定する方式だという。
自動車業界では「コネクテッドカー」の開発が進むが、米大手「FCA US」(旧クライスラー)の車両が遠隔操作され、リコール(回収・無償修理)に追い込まれるなどセキュリティー対策が課題になっている。
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