総務省のスマホ「0円」是正指針 ソフトバンクが反発 

 

 1日から適用されたスマートフォンの「実質0円」などを是正するガイドライン(指針)をめぐり、総務省とソフトバンクが対立の構図を鮮明にしている。行政指導を受けた直後にソフトバンクが反論すると、すかさず高市早苗総務相は8日の記者会見で指針の尊重を求めた。総務省は各社から報告を受けた販売代理店への奨励金の状況を精査しており、問題が見つかった場合は再び行政指導する方針だ。

 ソフトバンクは5日に総務省からスマホ販売で行き過ぎた値引きの是正を求められた直後に、同社のホームページ(HP)で「当社の乗り換え割引は端末購入補助とは本質的に異なる」との反論を掲載。一方で、条件付きで総務省の要請に応じる姿勢も示した。総務省によると、ソフトバンクは1日の時点で、他社からの乗り換え客に最大でスマホの価格を約2万1千円も上回る値引きをしていた。

 反論の背景には、2、3月に0円販売を自粛したことで販売シェアが落ち込んだことがありそうだ。調査会社BCNによると、量販店のソフトバンクのシェアは3月は約22%と1月から7ポイントも減少したという。

 総務省は携帯3社のスマホ1台ごとの成約手数料や販売奨励金を精査している。ソフトバンクとともに行政指導を受けたドコモの関係者は「販売奨励金の報告の標的はKDDIではないか」と話す。総務省幹部はこうした見方を認めた上で「販売奨励金は抜け道的なやり方をしているところもある」と、各社の奨励金を使った販売手法に厳しい目を注いでいる。

 総務省幹部は「販売現場は指針を守りにくいのは分かっているが、だからこそ指針にした。総務省は悪役になってもいい」と話すが、総務省と携帯各社、利用者のいずれもが納得する販売市場の正常化には時間がかかりそうだ。