バンダイナムコ VR施設を東京・台場に開設へ 地上200メートルを体験

 
東京・台場に開設するVR研究施設で体験できる「高所恐怖SHOW」

 バンダイナムコグループは11日、東京・台場に開設するVR(バーチャルリアリティー、仮想現実)研究施設を報道陣に公開した。一般の利用は15日から10月中旬までの期間限定で行われる予定だ。実際に体験してもらった反応をゲームなど、VRを使った娯楽の研究開発に生かす狙いだ。

 台場の商業施設「ダイバーシティ東京プラザ」内の「VR ZONE Project i Can」で、6つのアトラクションが体験できる。ほとんどのアトラクションは、ゴーグルとヘッドホンから成る「ヘッドセット」を装着し、視覚や聴覚などからVRを体験する。

 レーシングカーや電車の運転のほか、スキーでの滑降体験などゲームセンターのゲームに近いアトラクションが多いが、臨場感が異なる。

 レースでは運転席で、エンジン音や振動を感じられる。電車では山手線の一部で、実際に車窓から見える建物が再現されている。

 話題を集めそうなのは「高所恐怖SHOW」だ。これは仮想現実の中で地上200メートルのビルの屋上に上がり、飛び出した細い板の先に取り残された猫を救出するというもの。実際には床の上に長さ3メートルの細い板が置かれているだけだが、ヘッドセットなどを装着すると体験者はビルの屋上にいるという状況に“没入”する。このため、板の上で一歩を踏み出すのに勇気が必要。VRならではの体験といえそうだ。

 担当者は「命の危険があったり、お金がかかってしまったりするため、大人が諦めざるを得なかった夢や好奇心をVRでかなえたい」と話した。

 インターネットで入場を予約し、施設内で使えるポイントを購入。1つのアトラクションに付き、体験は700~1000円分のポイントが必要となる。