コンビニ、TPPに商機 ファミマ、マレーシアに進出 ローソンはベトナムに熱視線

 
ベトナム・ホーチミン市に昨年12月オープンしたミニストップの店内。TPP参加国への日本のコンビニ出店が加速しそうだ

 コンビニエンスストア大手のファミリーマートは12日、マレーシアの食品加工会社、QLリソーシーズと提携して、同国のコンビニ事業へ参入すると発表した。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効後、コンビニの外資規制が緩和されることをにらんだ取り組みだ。TPP発効後の規制緩和を見越して、市場の成長が見込まれるマレーシアやベトナムへの進出の動きは今後広がりを見せそうだ。

 ファミマはQL社とライセンス契約を締結し、今年中にマレーシアの首都クアラルンプールに1号店を出店する。TPPの発効後、日本企業が現地の運営会社に30%まで出資できるようになるため、コンビニを運営するQL社の子会社へ出資する方向だ。

 マレーシアにおける日系のコンビニでは、セブン&アイ・ホールディングスが米子会社を通じたライセンス契約を現地企業と締結し、1950店を展開しているが、他の日系コンビニチェーンは展開していない。ファミマにとってマレーシアは「有望なフロンティア。規制緩和をポジティブにとらえていく」(中山勇社長)としており、今回の提携を機に5年で300店の出店を目指す。

 同じくTPP参加国のベトナムでは、協定発効の5年後に外資系小売業の2店目以降の出店で政府の審査が必要なくなる。

 ベトナムには、2009年に進出し現在90店を展開するファミマ、11年に進出し33店を展開するミニストップに加えて、17年度中には、セブン-イレブンも1号店をオープンする予定。人口9000万人強で年平均5~6%の経済成長を続けるベトナムも有望な市場とみているためだ。大手チェーンで唯一進出していないローソンも「TPPによる規制緩和はチャンスだ。(進出を)前向きに検討する」(玉塚元一社長)と意欲を示している。

 1月には経済産業省と日本貿易振興機構(JETRO)、大手コンビニ4社をメンバーとする協議会が設立された。官民一体となって、日本のコンビニの海外展開の加速や、店舗数増加に伴う日本産食品の輸出増の具体化に向けて、議論を進めている。