ファーメンステーション、桃・コメを原料に乳液開発

 
ファーメンステーションが桃とコメから作ったボディーミルク

 岩手県奥州市でコメからエタノールと餌を作る地域循環事業に取り組んでいるファーメンステーション(東京都港区)は、桃の天然香料を使用したボディーミルク(乳液)を開発した。原材料に石油由来のものを使わず、人工香料なしで桃の香りを出すことに成功した。クラウドファンディングによる資金調達を展開し、来月中旬の発売を目指している。

 この新商品「ボディミルク ピーチカーネル」は桃果汁、桃の種を漬けたコメエタノール、コメもろみ粕など自然由来の原料のみを使用しており、合成香料、石油由来の原料や防腐剤は使用していないという。

 ファーメンステーションの酒井里奈社長は「このボディーミルクはコメと桃が原料で、食べ物を作るように丁寧に作っており、べたつかず、料理の後でも使えるし、口に入っても心配ない」と力を込める。

 人工香料を使わず、桃の種のエキスで香りを出す技術開発に成功した。クラウドファンディングの参加者へ商品を発送した後、オンラインショップやセレクトショップ、百貨店などの店頭で販売する方向でバイヤーと交渉している。価格は150ミリリットルで3300円程度の見通し。

 ファーメンステーションは、日本に1000年以上前から引き継がれている「発酵・醸造」の技術を生かし、現代のバイオテクノロジーと融合させた商品開発を展開し、持続可能な循環型の製造プロセスの実現を目指している。

 岩手県奥州市を拠点に、使われていない休耕田に食用にはしないコメを栽培し、これからエタノールをとって、エタノールを化粧品材料に利用したり、残渣(ざんさ)も化粧品やニワトリの餌などに利用している。

 これまでに、大手化粧品メーカーに、化粧水やシャンプー、リンスの原料として供給するほか、自社製品として、無農薬、無化学肥料で栽培したコメを発酵させて作った消臭スプレー「コメッシュ」や、コメもろみ粕を配合した洗顔せっけん「奥州サボン」などを発売し、話題を集めている。

 今回のボディーミルクの開発も、発酵技術を起点とした循環型製造プロセスの一環と位置付けている。

 酒井社長は「桃の種はこれまで廃棄されており、ボディーミルクとして活用できる道が開かれれば、循環型社会の実現に少しでも貢献できるはず」と話している。