異色の地方公務員の奮闘ぶりを描く「県庁そろそろクビですか?:『はみ出し公務員』の挑戦」(円城寺雄介著、小学館新書http://www.shogakukan.co.jp/books/09825257)【拡大】
4月に入り、街で初々しい新入社員の姿を見かける機会が多くなった。社会人となり、希望に胸を膨らませている人が多い一方、一般企業に勤務する知人らから最近、よく聞かされるのは「人も羨(うらや)む有名企業に就職が決まりながら、3年以内にさっさと辞める新入社員が多くて困っている」という嘆きの声だ。
中には「次の就職先も決まっておらず『とりあえず司法試験の合格めざして頑張ってみようと思います』という漠然(ばくぜん)過ぎる理由でさっさと辞めてしまう人も少なくないという。
そんな新入社員の皆さんや、いま、就職活動に奔走中の大学生にぜひお勧めしたい1冊が「県庁そろそろクビですか?:『はみ出し公務員』の挑戦」(円城寺雄介著、小学館新書 http://www.shogakukan.co.jp/books/09825257)である。
著者の円城寺さんは佐賀県庁の職員で、救急医療改革を全国に広める活動を続けており、県内の全救急車に米アップルのタブレット端末「iPad(アイパッド)」を配備し、けが人らの搬送時間の短縮に全国で初めて成功してメディアにも取り上げられた“有名人”なのだが、あまりにも仕事に熱すぎて周囲から「そろそろクビか?」「はみ出しすぎ」と揶揄(やゆ)される日々を送っている。