異色の地方公務員の奮闘ぶりを描く「県庁そろそろクビですか?:『はみ出し公務員』の挑戦」(円城寺雄介著、小学館新書http://www.shogakukan.co.jp/books/09825257)【拡大】
昨今の新入社員は妙に物分かりがよくてクールだと言われるが、そんな最近の若者について円城寺さんは「自分の頭で判断し、自分の想いに素直に行動することが怖くなっている」と指摘し「これは日本人の多くが問われている課題だと思う。SNSや情報デバイスの普及で、多くの人の声や情報が共有できるようになった半面、逆に他人の評価を気にしすぎて、本来の自分を見失っているケースも多い」と鋭い分析を披露する。
物分かりが良過ぎて、小ぢんまりとまとまりすぎて「どうせ俺たちの老後は、年金も破綻している」と諦めムードに入る若い世代が多いから、厚かましい老害がいつまでたってもしゃしゃり出てくるのだ。円城寺さんのように、みんなが大きな結果を出しながらはみだし続ければ、老害の居場所はなくなる。(岡田敏一)