“美麗2D”活用のスマホゲーム バンク・オブ・イノベーション

 
バンク・オブ・イノベーションの本社。ゲーム制作に関わる多くの工程を自社内に有している=東京都新宿区

 ■新ブランド立ち上げ

 スマートフォン向けゲーム事業に強みを持つベンチャー企業、バンク・オブ・イノベーション(東京都新宿区)が、新たなゲームブランド「ベルーガゲームス」を立ち上げる。新ブランドは、スマホ上で楽しめるアニメ映画のような2次元画像“美麗2D”を活用するゲームに冠するもので、「“美麗2D”と動きにこだわった」(田中大介取締役)と説明する。同社は当面、この新ブランドを軸に業容の拡大を進め、2017年9月期以降、売上高を現状の2倍以上の規模まで引き上げていく考えだ。

 同社によると、スマホ向けのゲーム市場は家庭用ゲームソフトメーカーが得意とする3次元CG(コンピューターグラフィックス)を活用したものなどを中心に急拡大を続けてきた。しかし、スマホ自体の普及が落ち着いたことなどを背景に、15年頃には成熟期に入ったとみられている。

 こうした中で、自社の強みを精査し「ニッチではあるが、“美麗2D”ゲームの分野では業界トップに立てる実力がある」(同)と判断。そうしたゲームのための新ブランドを立ち上げ、書籍やアニメなど、他のコンテンツの創造も含むノベライズ戦略も検討していくことにした。

 これまでは、年間2タイトル程度のペースでスマホ向けゲームを開発してきたが、今後は1年半に1タイトル程度に抑える。ただ、スマホ用も含め、ネット上で提供されるゲームは、家庭用ゲーム用とは違い、ソフトを売り切るビジネスモデルではない。ネット上で時間をかけて大きく発展させていくことが可能なため、パッケージソフトのようにタイトル数が事業規模とリンクすることはない。

 同社は、ゲーム系ベンチャーには珍しくゲーム制作に関わる多くの工程を自社内に有している。デザイナーやシステム技術者の“創造力”を連動させつつ生かし、クオリティーにこだわったスマホ上で扱いやすいタイトルを生み出す考え。中期的には、同ブランドを主力事業に育成する。

 一方、社名の一部にもなっている“イノベーション”についても、社内で提案を募るほか、専門の部署で事業化の機会をうかがう。

 同社は、イノベーションにつながるさまざまなITプロダクトやサービスの創出を目指しており、ゲーム事業とは別の部門を社内に置いている。将来的には、IT企業としての発展も構想しており、具体化に向けた調査、研究を進めていくという。(青山博美)

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【会社概要】バンク・オブ・イノベーション

 ▽本社=東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア3階

 ▽設立=2006年1月

 ▽資本金=3億6000万円

 ▽従業員=170人(16年3月末時点)

 ▽事業内容=スマホ向けゲームの開発・運営。革新的な次世代ITプロダクト、サービスの研究開発