造船重機5社、住重除き最終減益 売上高は4社最高更新
造船重機大手5社の2016年3月期連結決算が10日、出そろった。三井造船を除く4社の売上高が過去最高を更新したが、住友重機械工業以外は最終減益となった。プロジェクトの採算悪化や技術的なトラブルなどで損失が拡大した。300億円の最終損失を見込んでいたIHIは不動産売却で赤字を回避した。
10日発表したIHIは売上高こそ過去最高を更新したが、最終利益は83.2%減で2期連続の大幅減益となった。国内外の工事で事故や不具合が重なったうえ愛知工場の海洋構造物事業の採算悪化も影響。「(最終赤字を回避するため)やむを得ず不動産売却を決めた」(望月幹夫常務執行役員)
一方、同日発表した住友重機械工業は唯一、最終増益を確保。産業機械が利益を押し上げたほか船舶事業も黒字転換。3期連続で増収増益を達成したが、中国市場の建機や射出成型機の需要減が響き今期は一転、減収減益を見込む。
三菱重工は受注した大型客船2隻が仕様変更による引き渡しの遅れの影響で特損2375億円を計上。米原発事業のトラブルに加え、子会社による国産初の小型ジェット機「MRJ」も度重なる納期遅れなど厳しい経営環境が続く。
17年3月期はIT関連事業の強化やコスト削減を推進し、営業利益3500億円、最終利益は倍増の1300億円を見込む。
IHIは最終利益300億円への回復を目指す。
■造船重機大手の2016年3月期連結決算
(売上高/営業利益/最終利益)
◆三菱重工業
4兆468(1.4)/3095(4.5)/638(▲42.2)
◆川崎重工業
1兆5410(3.6)/959(10.0)/460(▲10.8)
◆IHI
1兆5393(5.7)/220(▲65.1)/15(▲83.2)
◆三井造船
8054(▲1.4)/118(▲11.2)/75(▲19.7)
◆住友重機械工業
7008(5.1)/505(9.9)/331(36.1)
注)単位:億円、カッコ内は前期比増減率%、▲はマイナス
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