NECがAI使いビッグデータ予測モデル 最大110倍の学習速度に

 

 NECは26日、人工知能(AI)を活用し、複数のコンピューターを連携させてインターネット空間やデータベースなどの膨大なデジタル情報(ビッグデータ)の中から規則性を見つけ、予測モデルを作る新技術を開発したと発表した。従来のAI技術と比べ、学習速度が約110倍となり、予測精度も約17%向上した。

 2017年度に実用化し、膨大な顧客データを管理する金融機関や製造業、小売業などへ幅広く提供する。

 新技術は、「ドライバー」と呼ばれるコンピューターが司令塔の役割を担い、複数のコンピューターが分析したデータを集約し、高精度の予測モデルを作る仕組み。1台のコンピューターがデータを分析するのと比べ、記憶容量が増え、学習速度が向上する。

 これにより、気候など複雑な条件が絡む電力需要を、ビル1棟だけでなく都市全体にわたって予測が可能。多数のスーパーやコンビニの店舗の商品需要を予測して、仕入れの最適化がができるようになるという。