ビール大手3社、共同配送地域を拡大 コスト削減や顧客対応強化
アサヒビール、キリンビール、サッポロビールのビール大手3社が共同配送地域の拡大を検討していることが29日、分かった。既に首都圏の一部で行っているが、新たに関西や東海、北海道などから候補を選び、年内にも始める。配送を効率化させて物流コストや二酸化炭素(CO2)排出の削減につなげるほか、経営資源をビールなどの商品開発に集中させ、消費者ニーズに対応した新商品を作ることで消費者の取り込みを図る狙いもある。
3社が行っているのは物流拠点から小売店までの小型車を使った配送で、ビール類のほか、ワインや焼酎などの酒類だけでなく、グループの清涼飲料水も対象となる。
共同配送は、2011年8月にアサヒとキリンが東京都内の一部で開始した。その後、神奈川県内の一部にも対象地域を広げ、15年6月からはサッポロが新たに加わった。
これまで行ってきた共同配送が物流コストやCO2の削減で一定の効果が出ているという。また、インターネット通販の拡大に伴うトラック運転手不足に対応できるという。3社とも拡大はメリットになると判断し、早期実現に向け協議を進める考えだ。
3社が物流の協業を進める背景には、国内のビール市場の縮小に対する危機感がある。
ビール大手5社が4月12日に発表した16年1~3月期のビール類(ビール・発泡酒・第3のビール)の課税出荷量は、前年同期比3.8%減の8068万ケースで、1~3月期としては1992年の統計開始以来、過去最低となった。消費者の好みの多様化や少子高齢化、若い世代を中心に酒類離れも進んでいる。
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