日産、早期幕引きへ次の対応は? 「不正な規制逃れ」と韓国指摘も全面否定
日産自動車は韓国政府の裁定に対し、2通りの対応を進める方針だ。「不正な規制逃れ」という指摘は全面否定しており、不正を認めることになる刑事告発と課徴金請求には不服を申し立てる方向。一方、対象車両の排ガスをより減らすために「改良の用意がある」としており、リコール(回収・無償修理)には応じる構え。速やかな排ガス低減の取り組みで韓国政府の言い分にも配慮を示し、早期の幕引きにつなげたい考えだ。
日産は7日発表の声明で「あらゆる法令や規制を守っている」として、不正を改めて否定した。その理由として、キャシュカイが、韓国の規制でも認める、欧州の最も厳しい排ガス規制「ユーロ6」の適合を得ていることを挙げ「韓国政府から、輸入販売の認可を昨年取得している」とした。
日産は韓国政府に対し、不服の申し立てができるが、裁定項目のうち、刑事告発と課徴金については不服を申し立てる公算が大きい。不服を伝えなければ、不正を認めることになるからだ。
一方で、日産は問題が指摘された車両の排ガス低減と販売停止には応じる構え。日産の7日の声明ではリコールという言葉は使わなかったものの、「実走行環境で窒素酸化物(NOx)を減らす技術的な改良の用意がある」と韓国側に伝えたと説明した。対象車両販売も5月中に中止した。日産の韓国国内の販売台数は6000台弱で、世界販売全体の0.1%にすぎない。仮にキャシュカイ以外の販売が全面停止になっても影響は軽微だ。
ただ、問題が長引けばブランドに響く恐れもあり、排ガス低減などへの早期対応方針を示して、譲歩を引き出す狙いがあるとみられる。
今回の問題は、そもそも独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正発覚を受け、韓国政府が他社車両を検査する中で浮上した。キャシュカイには、エンジンが壊れるのを防ぐため、一定温度になると排ガス装置が止まる合法の装置が搭載されているが、停止温度が35度超と検査の中で最も低かったため、やり玉に挙がった可能性がある。(今井裕治)
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