東芝株主総会、2000億円に減資 綱川氏ら人事案に修正動議

 
東芝の株主総会に向かう株主ら=22日、東京都墨田区

 経営再建中の東芝は22日、定時株主総会を東京都内で開き、本体の累積赤字を解消するため資本金を現在の4399億円から2000億円に減資する議案や社長に内定している副社長の綱川智氏らを取締役に選任する人事案を承認した。室町正志社長は冒頭で「この1年間ご迷惑、ご心配をお掛けした」と謝罪した。

 株主からは不正会計の再発防止や、構造改革を進めるため医療機器、白物家電事業の売却などを余儀なくされた経営陣の責任などを問う声が相次いだ。

 室町氏は「二度と繰り返さないと固い決意をもって経営に臨んでいる」と強調。財務部門の独立性や、経営トップへの牽制(けんせい)機能を強化しているとも説明。「配当金も見送らせていただき、誠に申し訳ない」と謝罪し、構造改革に一定のめどが立ったと述べた。

 東芝は2016年3月期連結決算で、本業のもうけを示す営業損益が7087億円の赤字となったが、エネルギー、社会インフラ、半導体の3分野に注力し、17年3月期は黒字転換を図る。

 総会では、綱川氏らを取締役に選任する人事案に修正動議が株主から出されたが、否決された。綱川氏は「創業以来の厳しい状況の中、重責を担うこととなり身の引き締まる思い。期待に応えられるよう、聞く耳を持って邁進(まいしん)していきたい」と決意表明した。

 修正動議を出した相模原市の男性株主(68)は、資産価値の見直しで2476億円の減損損失を16年3月期に計上する要因となった米原発子会社ウェスチングハウス(WH)の会長などを務めた副社長の志賀重範氏が取締役会長に選任にされたことについて、「おかしい。一体どうなっているのか」と問題視。東芝が30年度までに受注獲得を目指す原発45基の新規建設についても「作れるとは思えない」と疑義を呈した。

 一方、東芝OBの株主(77)は、綱川氏に「医療機器事業を成功させた実績がある。こうした人がトップになって頑張ってもらいたい」と期待を寄せた。