鉄道の車いすスペース増設 東京五輪見据えバリアフリー化加速

 
都営地下鉄の車いすスペース(東京都交通局提供)

 国土交通省は9日、2020年東京五輪・パラリンピックを見据え、全国の鉄道車両や施設のバリアフリー化を加速する方針を決めた。鉄道車両の車いすスペースを原則として1編成当たり2台分以上に増やすのが柱。17年度をめどにバリアフリー法の基準を改正し、鉄道事業者に新型車両への設置を義務付ける。

 中古車両は対象外で、路面電車や地方鉄道など1編成の車両数が少ない場合は、現行基準の1台分以上のままとする。

 高齢化で車いすの利用者が増加していることに加え、ベビーカーを折り畳まずに使うことができる優先スペースとして活用する動きも広がっている。大都市の鉄道や地下鉄、新幹線などでは既に2台分以上を確保している車両が普及しているが、全国の事業者に積極的な導入を促す。

 鉄道施設では、東京五輪・パラリンピック組織委員会が今後まとめるバリアフリー化の指針に従って、競技会場の最寄り駅でエレベーター増設やホームドア設置を支援。17年度予算の概算要求に事業者向けの補助制度の創設を盛り込む。

 このほか、海外で普及しているスクーター型の電動車いすに関し、鉄道事業者に乗車規制の緩和を要請することも検討する。日本では乗車できる電動車いすのサイズを制限したり、障害者手帳の提示を求めたりする会社が多いため、有識者会議を設置して、利用拡大への課題を議論する。