KDDIが売上高でドコモ抜きトップに 携帯大手3社の4~6月期、営業益は各社2桁増

 
携帯大手3社の4-6月期業績。ソフトバンクグループは国内通信事業だけで比較

 KDDIなど携帯電話大手3社の2016年4~6月期連結決算が2日出そろった。総務省の端末販売適正化のガイドライン(指針)の影響で販売奨励金を減らしたことなどから、各社とも営業利益が2桁の伸びを記録し、増収増益となった。同日決算会見を開いたKDDIは売上高がNTTドコモを上回った。4~6月期決算で初めてとみられる。

 各社とも累計契約者数は微増。格安ブランドのワイモバイルの販売台数が増えた影響で、ソフトバンクは減少したが、KDDIとドコモは通信料収入も順調に伸びた。営業利益の進捗(しんちょく)率が17年3月期見通しの3割に達したKDDIの田中孝司社長は「今後は、長期利用者向けの特典で秋以降に減益効果が出るので、通期予想の修正は考えていない」と話した。また、ドコモの吉沢和弘社長も先月29日の会見で「4~6月期は特殊増益要因があった。7~9月期以降は増益はそれほど出ない」と、データ通信量の繰り越し制度を変更したことなどが一時的な増益要因だったと説明した。