東芝ライフ、来年度黒字へ 美的集団傘下で開発投資を強化

 
今後の白物家電事業について説明する東芝ライフスタイルの石渡敏郎社長=8日、東京都千代田区

 中国の家電大手、美的集団(マイディアグループ)の傘下となった白物家電を手掛ける東芝ライフスタイルは8日、2017年12月期に黒字転換を目指す計画を明らかにした。石渡敏郎社長は「15年度に構造改革を断行しており、大幅に固定費を削減できる」と黒字化に手応えを示した。今後は部品の共同調達や美的の資本で開発投資を強化し、事業再生を果たす。

 経営再建中の東芝は6月末に東芝ライフスタイルの株式80.1%を美的に約537億円で売却した。今後40年間は東芝ブランドを継続しながら、白物家電事業を展開する。

 東芝の白物家電事業は赤字続きで、15年度に国内外の拠点を集約し、早期退職、配置転換を含めて、2130人のリストラを断行した。石渡社長は「これ以上の構造改革は計画していない」と語った。

 国内の白物家電は東芝ライフスタイルが販売する。ただ、300リットル以下の小型冷蔵庫や単機能の電子レンジなど東芝が扱わない美的製品を東芝ブランドとして販売するという。

 一方、海外事業については、東芝ライフスタイルはアジアや中近東で白物家電を販売してきたが、今後は美的の販売網を活用し、米国や欧州、インドへの参入も検討している。

 また、石渡社長は美的傘下となったことで「コストメリットが図れる」と強調した。美的は日本の10倍の中国市場で、白物家電を販売している。今後は部品の共同調達を進め、コスト競争力を高める方針だ。

 美的は世界シェア2位の白物家電メーカーで、総売上高は約2兆3300億円。今後10年間で4500億円の開発投資を計画。石渡社長は「(不正会計で)東芝ブランドは毀損(きそん)している」と述べ、今後の製品開発やマーケティング投資に期待感を示した。

 最近では、国内の電機メーカーが生産規模の大きい韓国や中国メーカーに市場シェアを奪われ、中国資本のもとで再生を目指すケースが増えている。中国のハイアールが三洋電機の白物家電事業、レノボ・グループがNECのパソコン事業を買収し、業績を回復させている。