海外渡航用SIM、人気ジワリ ビックカメラも参入 低価格設定で拡販狙う

 

 海外に渡航する際にスマートフォンなどに差し込んで使用できるSIMカードを、ビックカメラが今月、通販サイトで発売することが、9日分かった。訪日外国人が日本での滞在中に使うSIMは一般的だが、日本からの海外渡航用はまだ認知度が低い。旅行や出張で海外に滞在する際、自身の使い方に合った料金体系を選びたいというニーズが高まっており、新しい需要を取り込める製品として注目されそうだ。

 ビックで売り出すのはデータ通信専用で、価格は1ギガ(1000メガ)バイトで5000円前後と他社に比べて安く設定する。スマホにこのSIMを挿入して海外で使うと、料金の上限が定まるため、安心感が強い。1ギガは比較的データ通信が多い利用者や長期滞在者向けで、価格を抑えて拡販を狙う。格安スマホを提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)の支援サービスなどを展開するインターネットイニシアティブが、オランダの事業者と連携して提供。米国や欧州各国、中国などの主要国で使えるようにする。

 関西電力系のケイ・オプティコムも、昨年9月に海外渡航用SIMを発売。「現地でSIMを購入する人もいるが、日本で調達・設定して備えたい、というニーズは根強い」(同社)という。基本料が30メガバイトで3000円(税別)でチャージして容量を増やして使う。1ギガバイトの追加が9800円となる。楽天モバイルも今年3月に投入。これも30メガバイトで3000円(同)のカードを購入し、必要があれば容量を追加する方式。同社は「日本語で充実したカスタマーサポートも行っている」と安心感を強調する。

 いずれもSIMフリー端末やSIMロックを解除した端末で使用できる。通信規格の確認も必要だ。

 海外渡航用SIMはまだ認知度が低いほか、「国内で使えるSIMを優先に販促している」(ケイ・オプティコム)ため、販売量は多くない。ただ、ビックの参入などで選択肢が広がれば、認知度も徐々に上がってくるとみられる。