三菱自また不祥事、避けられぬ消費者離れ ブランドイメージさらに悪化

 
新たな燃費問題の発覚を受け開いた記者会見の冒頭で謝罪する三菱自動車の益子修会長(手前)=30日、東京都港区

 三菱自動車でまた不祥事が発覚した。軽自動車以外の8車種で燃費がカタログ値を下回っていたことが判明。23日にも、燃費データ改竄(かいざん)を受け補償金を支払う予定の小型車の一部で通知漏れがあった。燃費不正からの信頼回復に向け全力を挙げるべき時に繰り返される問題で、消費者離れが避けられない。

 三菱自は8車種についてこれまで「社内調査でカタログ値との燃費の乖離(かいり)はほとんどない」として販売を続けてきた。しかし、国交省の調査ではいずれも燃費がカタログ値におよそ届かなかった。

 三菱自は、法令に従った測定で法令違反ではないとしているが、不正発覚後も燃費が良く出る「いいとこ取り」(益子修会長)の値を国に提出していたのは事実だ。

 三菱自は国交省の指示を受けて対象車の販売を一時停止するため、国内販売の半分弱を占める、ほとんどの登録車が売れなくなる。不正問題で販売を中止した軽の販売を7月から再開して反転攻勢を目指していた矢先に、大きな機会損失だ。

 さらに、カタログ値の修正に伴う賠償金という直接的な費用の発生だけでなく、ブランドイメージの一段の悪化も避けられない。23日には、不正問題に伴う補償金3万円を支払う対象となった小型車「コルト(コルトプラス含む)」の一部約3100台について、同社のミスによる通知漏れもあったばかりだ。

 益子氏は記者会見で「再発防止を徹底する」と強調したが、信頼回復には厳格な燃費測定を行ったり、ミスのない補償対応など一つ一つの対応を丁寧にこなすこと以外に方法はない。新たな問題発生を消費者は誰一人望んでいない。(今井裕治)