【高論卓説】トヨタが世界販売でVWに負けた理由 明暗分けた3つの要因、今後の課題は? (1/4ページ)

2016.8.18 07:12

トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」
トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」【拡大】

 勢い欠く新型車、固定費増加に反省も

 7月28日にトヨタ自動車が発表した1~6月期(上期)の世界販売台数の結果を見て、多くの関係者が不思議に感じたのではないか。トヨタの世界販売台数は前年比で0.6%減少し、499万台にとどまった。一方、排ガス不正問題を引き起こした独フォルクスワーゲン(VW)は511万台(同1.5%)に増加した。その差はわずか12万台ではあるが、昨年の失速から早くも切り返し、VWが世界トップに立った。

 トヨタとVWの台数の明暗を分けた要因は大きく3点ある。第1は主な販売国の構成の違いだ。VWが中国・欧州で台数を伸ばすのに対し、経済が低迷する東南アジア諸国連合(ASEAN)各国でトヨタは苦戦する。

 第2に、高級車(プレミアム)市場での存在感の差異がある。プレミアム車の構成比が高いVWはアウディ、ポルシェが好調に推移している。

 第3は3月の愛知製鋼の工場火災、4月の熊本地震、5月のアイシン精機傘下のアドヴィックスの工場爆発事故が相次ぐなどトヨタが国内工場の操業ロスに苦しんだことだ。

販売台数の比較自体に大きな意味はないが…

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。