
トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」【拡大】
この取り組みにより、20%以上コストを削減し、これを原資に商品力強化と先端・先行技術開発を含めた「もっといいクルマづくり」に再投資していく考えだ。この取り組みが将来のトヨタの持続的成長を支える力となることに疑いはない。
しかし、本当にこの新しい成長循環を適切に管理できているのか。商品として姿を現した「新型プリウス」「新型ハイラックス」に、現段階で必ずしも勢いがあるようにはみえない。ガソリン安、新興国経済の低迷がその背景にあるとはいえ、「もっといいクルマづくり」を具体的な商品へ落とし込んだときに、その狙いが販売成果にジャストミートできているか、今一度、反省すべき点が感じられる。
懸念は固定費の急増だ。TNGAと先端・先行技術開発がかさみ、損益分岐点比率(=実際の売上高からみて損益分岐点売上高が何%のところにあるのかを示す指標で、数値が低いほど抵抗力が強く経営が安定している)は今年度で81%と、リーマン・ショック直前の70%を大幅に上回る。