米ヤフー5億人情報流出 サイバー攻撃、日本も標的

 

 米ヤフーから過去最大となる5億人のアカウントに関する個人情報が流出した問題は、高度な情報管理の必要性を改めて印象づけた。日本でも過去に、ソニーや三菱重工業など、国家が関与したとみられるサイバー攻撃の標的となった事件があり、対岸の火事ではない。ビッグデータを活用したビジネス戦略が重要視される中、企業が抱える情報量は加速度的に増えている。国家によるハッカー行為への対処は、個別企業の取り組みだけでは難しい場合もあり、官民での対応が問われそうだ。

 2014年には、米映画子会社による北朝鮮を題材にした作品「ザ・インタビュー」をめぐり、ソニーが北朝鮮側によるとみられるサイバー攻撃を受け、映画制作に関する情報などが流出した。ソニーはいったん、ザ・インタビューの公開中止を決めたが、米政府の意向などを受けて公開に踏み切った。このため、目に見える被害額は、14年度決算に調査や復旧に要した費用として計上した約49億円にとどまった。

 また、11年には潜水艦などの製造で防衛産業の一翼を担う三菱重工業がサイバー攻撃を受け、社内のパソコンとサーバー計83台がウイルスに感染した。調査の結果、同社は「保護すべき防衛情報の社外への流出は認められなかった」と発表したが、この時も国家の関与が取り沙汰された。