傘下に入るかは「よく考える」と鈴木会長 続投宣言も

トヨタ・スズキ会見(4完)
業務提携の検討開始を受け会見、会見の最後に握手を交わすトヨタ自動車の豊田章男社長とスズキの鈴木修会長(右)=12日、東京都文京区(桐山弘太撮影)

 トヨタとスズキによる業務提携の検討開始に関する発表会見は、トヨタの豊田章男社長とスズキの鈴木修会長が出席し、12日午後6時半から東京都文京区のトヨタ東京本社で開かれた。引き続き、多くの記者から両トップへの質問が上がる。86歳で経営の最前線に経ち続ける鈴木修会長の去就を巡る質疑では、会見場に笑い声も広がった。

 --マツダとの提携とはどう違うのか

 豊田社長「それぞれに車会社としての思想や得意分野がある。BMW、ダイハツ、マツダ、そしてスズキ…学ぶことの方が多いので、色々学ばせてもらいたい」

 --これでスズキが抱える最大の課題にメドが付いたと思うが、鈴木俊宏社長が前面に出ていく契機となるのか

 鈴木会長「経営者は誰しも『これで一段落』とは考えないと思う。私も同じだ。経営者である以上『チャレンジする』ということ、『社会のために企業を経営する』という考えは、いつまでも変わらないのではないか。あなた(記者)の言うことは参考にさせてもらうが、私の考えは全然違う」

 (会見場に笑い声が起きる)

 --資本提携や、トヨタグループ入りも選択肢の一つか

 鈴木会長「率直に申し上げると、(章一郎)名誉会長と話したのは9月初め、(章男)社長とは先週だ。ゆっくり考えます」

 豊田社長「私もゆっくり考えます」

 (あっさりとした豊田社長の答えに、再び笑い声)

 --両社とも創業家が経営しており、親和性が高いと思うが

 豊田社長「(豊田章一郎)名誉会長も(鈴木修)会長も、長年にわたり日本の自動車産業をグローバルに発展させてきた2人だ。その2人が話し合うことは、歴史と次元が違う。名誉会長が私に言ったことは『修さんに会ったよ』と、その一言だけ。創業家だから、というよりも、長年自動車産業のために頑張ってこられて2人だからこその『あうんの会話』というのが正しい認識なのでは」

 鈴木会長「その通りでございます。私は48歳で社長に就いて、そこからでも約40年。名誉会長からの励ましも頂いたし、いろいろなお話をさせていただいて、自動車の作り方とか、世間(社外)への対応についてもお話を頂いており、ごく自然発生的に親しくさせていただいていた。そういう関係だとご理解を頂きたい」

 --軽自動車の規格があるのは日本だけで、『ガラパゴス』であることは否めない。今後の展望は

 鈴木会長「余り関係ないんじゃないですかね、今日のお話とは。僕はそう思っているんです。同じ日本自動車工業会に所属していますから、極めて常識的に対応し、常識的に処理する、そういうことだと私は思う」

 豊田社長「『車は道が作る』。日本の道路の85%はセンターラインもなく、軽自動車でないとすれ違えないような道も多い。モビリティの目的は単なる移動でない。クルマは、気持ちも運ぶものだ。そうしたことに合う規格なら良いのでは」